ウェルビーイングな組織づくりをするには?

ウェルビーイング

業績の向上と従業員の幸福の両立

経営者の方なら、誰しも自組織の業績向上を目指していらっしゃるでしょう。

最近では、それを目指し、従業員のウェルビーイングに関心を持つ方も増えています。

特に、新型コロナウィルスの問題をきっかけに、大きく働き方が変わったこと、女性活躍推進、健康経営、人的資本経営など、いろいろな重要事項との関連があります。

メンタルヘルス、キャリア、職場のコミュニケーションへの取組みもウェルビーイングな組織づくりに有効です。

ウェルビーイングって何?

では、そもそもウェルビーイングって何でしょうか?

WHOの健康の定義に、well-beingの言葉が見られます。

Health is a state of complete physical, mental, and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity.

「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。(日本WHO協会訳)」

翻訳アプリのDeep-Lで訳すと

「健康とは、身体的、精神的、社会的に完全に良好な状態であり、単に病気や虚弱がないということではない。」

となります。

ウェルビーイングは、「満たされた状態」とか「良好な状態」を意味しそうです。さらに「幸福」と意訳されることもあります。

要するに、単なる健康ではなく、より深い意味を持つ言葉と言えそうです。

ウェルビーイングを高めるPERMA

経営者が従業員のウェルビーイングを願わないはずはありません。では、ウェルビーイングを高めるにはどうしたらよいでしょうか。

セリグマンの提唱するPERMA理論を用いるとわかりやすいです。

セリグマンは、かつて1970年代に「学習性無力感」という概念を私たちに提示してくれました。「学習性無力感」とは、人が長期間にわたって高ストレス状態に置かれると、そのストレスから逃れようとか、手を打とうとかしなくなる、という状態を表した概念です。これを聞かされると、すごく暗い気分になります。

そのセリグマンは、心理学が、人のネガティブな部分の研究ばかりしてきたことを反省し、人のポジティブな面に着目し、人が幸福になるための研究を行っています。

その中で、ウェルビーイングを高めるための、次の5つの要素を示しました。

P (Positive Emotion) 肯定的な感情

E (Engagement) 夢中な取組み

R (Relationships) 人間関係

M (Meaning) 意味や意義

A (Accomplishment) 達成

頭文字を取って、PERMA理論と呼ばれています。

PERMAを高める施策を打ちましょう

これらの5つの要素が高まるような施策を打てるとよいでしょう。

P:従業員が仕事に、プラスの感情を持って臨めるようにする

E:仕事に前向きに夢中に取り組めるようにする

R:職場の人間関係の質が良いものであるようにする

M:一人ひとりが自分の役割や存在意義を見いだし、自分の仕事が会社にとって価値のあるものだと理解できるようにする

A:仕事や役割を通じて、達成感ややりきった感覚が持てるようにする

という取組みの実施が経営者には必要なのです。

何をしたらウェルビーイングは高まるのか?

何かを行えば、PERMAのうちの特定のひとつに効くのではなく、PERMA全部に好影響が出るように思います。

経営者や管理職から、労い言葉が掛けられたり、同僚から感謝されたり、そういった毎日の小さなやりとりを意識的に増やしていくことは取り組みやすいでしょう。

また、自分の仕事が、会社の中でどのように役立っているのか、それが社会にどうつながっているのか、それに気づくよう、上司部下の面談を行うのもよいでしょう。最近では、1on1と呼ばれる1対1での面談を実施する企業も増えています。もちろん、この面談、やればいいというものではありませんが…。

もし、社外の専門家を使おうと思われたら、キャリア開発のための研修やキャリアコンサルタントとの面談、チームビルディングや組織開発のためのワークショップ、一般社員や管理職対象のメンタルヘルス研修と働く人を専門とするカウンセラーとのカウンセリングなどもお勧めです。

ご興味のある方、ぜひ当社にご相談ください。

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