オリンピック選手の心の健康を守るために
パリオリンピック、楽しまれましたか?
閉会式も終わったこのタイミングではありますが、今さら「ウェルフェアオフィサー」なるものを知りました。
ウェルフェアとは、福祉とか幸福の意味。オフィサーは役員や役人。
ですので、ウェルフェアオフィサーとは、選手らの人権が守られ、心のコンディションが危機に陥ることなく、幸せに競技に打ち込めるよう支援する役割の人ということになるでしょうか。
日本オリンピック委員会(JOC)メンバーとして、精神科医ら3人の専門家が選手村や競技場で活動したのですね。
すでに、2022年の冬の北京オリンピックでも帯同していたようです。勉強不足でした。
サッカー界の取組みは進んでいる
「ウェルフェアオフィサー」と検索すると、サッカー関連の検索結果がたくさん出ました。
日本サッカー協会(JFA)が、制度として設けているんですね。
ウェルフェアオフィサーの養成も行っていて、おそらく指導者には、この認定を受けるよう推奨されているのでしょう。
小さな子供時代から、ウェルフェアを大切にしてサッカーできるようバックアップ体制が整えられているのです。
そういう環境を整えて、将来を担う優秀な選手を育成していこうということなんですね。
サッカー界は、先駆的に素晴らしい取組みをしていると感じます。
今後は他競技にも広がるか
一方で、他の競技には、まだ取り入れられていないのでしょうか?
調べた限りでは見当たりませんでした。
おそらく、メンタルコーチなどは存在しているでしょうが、将来の競技者の育成まで視野に入れた活動には至っていないかもしれません。
今後、パリオリンピックでの取組みやサッカー界を参考にして、他の競技にも広がっていくかもしれませんね。
よわいはつよいプロジェクト
さて、心のケアと言えば、ラグビーの選手らによる「よわいはつよい」プロジェクトを忘れてはいけません。
屈強なラグビー選手だって、心が傷つくという当たり前のことを示してくれました。
アスリートのみならず、社会で生きる私たち全員に、心の健康って大切だよ、と呼びかけてくれています。
スポーツ界からビジネス界にも
私が関わる働く方々や企業さんで、長年にわたってメンタルヘルスの大切さを伝えてきてはいますが、自分には関係ないことと捉える方はいまだにたくさんいます。
そういう時、「スポーツ界でも」とか、「アリスリートだって」、という事例をお伝えすると、メンタルヘルスが身近なものになる一定の効果が感じられます。
スポーツ界のリーダーシップに関する本は、ビジネスパーソンにも応用が利くため、よく読まれますよね。
そういう流れからも、このウェルフェアオフィサー、ビジネス界のメンタルヘルス対策の参考になるに違いありません。